七月三十日(水)「ジャップ・ドール」観劇レポート

 ジャップ・ドールは20年以上前からある脚本。それなのに古いとは全く感じず、圧倒されました。金蘭会高校さんらしい元気で生き生きとした素晴らしいものでした。これが本当に高校演劇なのかという雰囲気もありながら、しかし若々しさとパワーが溢れてくる。そのような印象を受けました。

 役者さんが非常に生き生きとしていて、同じ年層ながらも若いって良いなと思いました。役者が多いということもあってその分エネルギーも増していったように思います。あの圧倒的な空気の中「ジャップ・ドール」と繰り返すあの声が今でもはっきりと残っています。2時間以上という上演時間に初めは驚きましたが、長いとは感じずあっというまに2時間が過ぎてしまいました。役の一人一人に魅力を感じ、感動しました。ジルバを追いかけていくポチ、モグラになりたいイチル、美味しいところを持って行ったオカマ達、お気に入りです。

 舞台美術もすごいものでした。地下をイメージさせるごつごつとしたパネルやセットに初めに圧倒されました。照明との合わせ技で更に効果を増していたのではないかと思います。持ち運ぶタイプのパネルの使い方もこのような使用方法もあるのだと思わされました。今後の参考とさせていただきたいです。最後の降らし物の馬酔木(あせび)の花の舞う仕掛けもとても綺麗で感動しました。

 今回観劇させていただいてたくさんのことを受け取り、学び、参考になりました。今後も金蘭会高校さん独特の世界で劇を創り上げていってほしいと思います。ありがとうございました。

担当:咲くやこの花 野入睦生